デイサービスで働く看護師の役割

医療行為は少ない

一般的に、看護師の仕事といえば医療行為を行うイメージが強いです。しかし、デイサービスにおいては異なります。病院では医師の指示をもとに様々な処置を行いますが、デイサービスで実施する医療行為はせいぜい痰の吸引や胃ろうの注入、けがの手当てなどです。デイサービスで働く看護師に求められるのは、他のスタッフと連携してデイサービスを運営していくことです。サービスの対象となる高齢者は、身体機能になんらかの不安を抱えていることが多いです。そのため、施設内で高齢者の方々が快適に過ごせているかを観察し、気付いた点があれば本人またはその家族、あるいは介護を提供する側のスタッフに対して助言を行います。利用者の体調が急変する可能性がありますので、その際には医療従事者としての適切な対応や周囲への指示が求められます。

健康状態のチェックがメイン

デイサービスにはいくつか種類がありますが、基本的には利用者が快適に過ごすためのサポートが求められるということを覚えておきましょう。看護師としてまず求められるのは利用者の健康状態を確認することです。医師がいないので、看護師がサービスを提供することが可能かどうかを判断します。高齢者への対応で重要なのは、普段と異変がないかを見極める観察力です。異変を見つけるためには、毎回しっかりと記録を残すことが大切です。
看護師としての技術を活かせるのは、インシュリン注射やバイタルチェック、服薬の補助や指導といった場面です。必要に応じて浣腸や摘便も行います。これらは、今まで病棟で勤務していた看護師にとっては基本的な業務でしょう。デイサービスでは介護職員や、提供するサービスによっては理学療法士や作業療法士と共に働きます。利用者の健康状態に関する業務がメインですが、他のスタッフの業務を手伝う機会も多いでしょう。

看護業務とそれ以外の業務

具体的な仕事内容としては、「バイタルチェック」「服薬管理」「口腔ケア」は必ず行います。次に、利用者の状態によって対応するものとして「インシュリン注射」「褥瘡・創部ケア」「カテーテルの管理」「胃ろうの管理や経管栄養の実施」「排泄管理」が挙げられます。
また、空いた時間に介護職員のサポートをします。「入浴介助や食事介助のサポート」「機能訓練のサポート」「レクリエーション実施のサポート」「送迎のサポート」などが主な仕事として挙げられます。看護師としてデイサービスで働く際には、看護業務以外もこなせる柔軟性が求められます。